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二酸化炭素と地球環境―利用と処理の可能性 (中公新書 (1505))

二酸化炭素と地球環境―利用と処理の可能性 (中公新書 (1505))

大前 巌

二酸化炭素と地球環境―利用と処理の可能性 (中公新書 (1505))

定価: ¥ 735

販売価格: ¥ 735

人気ランキング: 162315位

おすすめ度:

発売日: 1999-11

発売元: 中央公論新社

発送可能時期: 通常24時間以内に発送



利点と欠点
二酸化炭素はもともと大気中に存在する物質である。しかも、直接、人体に害を及ぼさない。その性質を利用したドライアイス。使用後に何も残らず、危険も少ないため広く用いられてきた。
しかし、近年、地球温暖化の原因となる“温室効果”が問題視されている。それだけではなく、大量に吸い込むと死に至る。
これだけ問題視されている二酸化炭素を分解・処理しないのには理由がある。非常に安定した物質だからである。不安定な性質の物質であれば、熱を加える・他の物質と反応させることで処理が可能である。二酸化炭素では、これが難しい。そんな二酸化炭素だからこそ引き起こす事例がある。
しばしば、冬に一酸化炭素中毒が話題になる。閉め切った部屋でストーブを燃やし続けることにより二酸化炭素が溜まる。さらに燃やし続けると、部屋から酸素がなくなり、不完全燃焼となる。酸素がなくなり、ストーブからは、二酸化炭素になれない炭素原子が出てくる。
C=炭素原子    O=酸素原子    O2=酸素分子
酸素原子単体では存在できず、大気中では、必ず、酸素分子で存在する。私たちが呼吸しているのも酸素分子。
CO2    CO
C   ⇒ CO   となる。
しかし、一酸化炭素は、炭素原子と酸素原子が一つずつの極めて不安定な物質である。
そこで、人間の血液中のヘモグロビン(酸素を全身に運ぶ働き)と結びつき、酸素を奪い取り、二酸化炭素となる。そして、人間が亡くなってしまう。これが一酸化炭素中毒である。
そのような部屋も換気すれば、大気中の酸素と結びついて二酸化炭素となる。
このような二酸化炭素を減らすために、筆者は植林や海に吸収させることを説明している。また、二酸化炭素を使用した化学商品も提唱している。
けれども、日本の二酸化炭素の残留量の1%の使用にも満たないのが現状である。一番効果的なことはライフスタイルの変化だという。特に、自家用車を使うか使わないかで、最大6倍もの差が出るという。
しかし、二酸化炭素も悪い面ばかりではない。私たちが炭酸水を飲んで爽やかに感じるのには理由がある。それは、体内の二酸化炭素の欠乏を補うからである。大量の二酸化炭素は死に至ることもあるが、適度に必要なのである。
二酸化炭素は、神経、その他の細胞バランスを回復させるのに役立つ。胃の不調を回復し、便秘の緩和剤としても利用されている。
また、二酸化炭素が欠乏すると、過呼吸症候群を引き起こす。過呼吸症候群とは、酸素を吸いすぎて二酸化炭素が欠乏するために、痙攣を起こすものである。
ただ、二酸化炭素を非難するだけではなく、性質を理解したうえで、利用法と対処法を考えていくことが大切だと思う。

二酸化炭素は悪くない
炭素について、温暖化とついつい連動してしまうけれど、炭素に焦点をおいて考えると、新しい形がみえてきそう。

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