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地球温暖化の真実―先端の気候科学でどこまで解明されているか (ウェッジ選書)

地球温暖化の真実―先端の気候科学でどこまで解明されているか (ウェッジ選書)

住 明正

地球温暖化の真実―先端の気候科学でどこまで解明されているか (ウェッジ選書)

定価: ¥ 1,260

販売価格: ¥ 1,260

人気ランキング: 175260位

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発売日: 1999-11

発売元: ウェッジ

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地球人間の立場から
この著者のスケールの大きいものの見方には私はついて行けない。たとえば白亜紀(1.5億年ー6.5千万年前)では、今より遙かに温暖であり、大気中の二酸化炭素も現在の数百倍あったし、現在の温暖化や二酸化炭素の量ぐらいで驚くなということらしい。しかし、人類が生まれたのは約2百万年まえ、新石器時代に入り農耕が始まったのは最終氷河期が

終わって気候が現在と同じような温度になった約1万年前であるから、温暖化問題もこのタイムスパンで考えるべきである。二酸化炭素の量は、炭酸ガスは過去80万年前から、産業革命が始まるまで280ppm以下であったし現在の380ppmはこの期間で最高であリさらに現在増加中である。3度Cの温暖化もたいしたことはないらしいが、氷河期と間氷期の温度差は5度Cで、氷河期には北半球の陸地の2/3が1?2Kmの氷に覆われていたと言うことから考えてもそんな楽観的にはなれない。

1993年の初刷から、2005年の第6刷までの間にこの本に書いてある事実がかなり変わっていると思うが、次の版が出るなら訂正すべきだと思う。

自然科学の研究者の本音が垣間見える。
 気候・気象業界の人にとっては言わずと知れた住先生の本です。出版年は1999年で,IPCCの第二レポートが出され,気候モデルの精度も大分向上してきたものの,温暖化の原因が人為起源か自然起源かについては議論があった時期です。特に気候・気象学者が地球温暖化そのものに懐疑的だったこともあり,その論調の影響を受けています。自然科学の研究者の本音が随所に見られた点が興味深い本です。
 本書の内容は前半部の「温暖化はどこまで検証されているか」と後半部の鼎談「「人間圏」の未来を問う地球温暖化」に分かれます。気候変動は過去に何度もあったので,「温暖化というが,気候の変調は珍しくはない」という姿勢,温暖化が科学者より政治家が感心を持っていることに対して,「科学と清治を切り離しておきたい」という自然科学の学者の本音が感じられます。社会・経済学者ならば政策案を立てることが研究と密接に関わるのですが,自然科学の学者は必ずしもそうではないようです。また,自分達が迎えようという温暖化と研究対象としての温暖化の間にギャップがあります。研究する際にはその客観性が重要となる訳ですが,一抹の違和感があります。
 後半の鼎談では,石弘之氏(東京大学大学院新領域創生科学研究科教授)の世界的にカエルとサンショウウオが減少しているといった興味深い指摘があります。原因はまだ良く分かっていません。しかし,全世界的に同じ現象が見られる以上,要因もグローバル・スケールだと考えるのが妥当で,温暖化犯人説も突飛ではないしょう。気候・気象学者は温暖化をモデルの中で主に議論しますが,生態学者らは実際に両生類の変調を観察しているだけに実感が違います(それが温暖化の影響かどうかはさておき)。
 現在は,更に研究が進んで温暖化とその影響が明らかになりつつありますが,1999年の段階での認識を知っておくのも参考になります。

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